自転車用空気入れのポンプ口金設定と空気の入れ方
自転車用空気入れのポンプ口金の設定方法、バルブに合わせた空気の入れ方などポンプの使い方について説明させて頂きます
目次
- はじめに
- タイヤの適正空気圧を確認する
- バルブの種類を確認する
- ポンプ口金の種類を確認する
- シングルヘッドの設定方法
- シングルヘッドの米式バルブの設定でポンプ口金のキャップが締まらない場合
- スマートヘッドの設定方法
- ツインヘッドの設定方法
- 仏式バルブに空気を入れる方法
- 米式バルブに空気を入れる方法
- 英式バルブに空気を入れる方法
- プッシュツイストで空気を入れる方法
はじめに
自転車メンテナンスの第一歩が空気圧の点検・調整です。
自転車を押してすぐに行ける所に自転車屋があるのでしたら構いませんが、そうでない限り空気入れは必ず持っていなければならない備品になります。
とくにスポーツ車の場合は数日~数週間で空気圧が下がってしまう物が殆どで、 自転車と一緒に購入して頂かないと翌週から乗れない自転車となってしまいますから、 ポンプとチェーンオイルをお持ちでない方には半ば強制的に購入して頂きます。
しかも、空気入れなら何でも良いと言う事ではありません。
お客様が自転車を選び終わると必ず 「空気入れは持ってますか?」 と確認するのですが、 殆どの方が 「普通の空気れは持っています。」 と言われます。
ところが、それは普通の空気れでは無く、エマージェンシー用の事の方が圧倒的に多いです。
自転車屋歴が30年以上の私でもタイヤを手でつまんで適正な圧力になっているかは判らず、 圧力メーター付きの空気入れを使用しているのですから、一般の方がタイヤを触って空気圧が分かる事は無いと思いますので、 必ず空気圧メーターが付いているポンプを使用して下さい。
タイヤの適正空気圧を確認する
自転車のタイヤには適正空気圧という物があります。 これはママチャリでもスポーツ車も同じです。
※タイヤの適正空気圧は必ずタイヤの側面に画像のような記載があります。
- PSI表示なら40~65psiまで
- kg/cm表示なら 2.8~4.6kg/cmまで
- Kpa表示なら280~460kpaまで
と言う事になります
バルブの種類を確認する
まずは、自分の自転車のバルブがどのタイプなのかを確認して下さい。
- 英式バルブ(ウッズバルブ) 太さ約8mm
- 仏式バルブ(フレンチバルブ) 太さ約6mm
- 米式バルブ(シュレッダーバルブ) 太さ約8mm
ポンプ口金の種類を確認する
ポンプ口金の種類はシングルヘッド、スマートヘッド、ツインヘッド、プッシュツイストがあります。
シングルヘッドの設定方法
米式バルブ(シュレッダーバルブ)用に設定するには内部カラーの尖っている方をバルブ側に向け、 ゴムパッキンの穴の大きい方をバルブ側に向けてキャップを取り付けます。
仏式バルブ(フレンチバルブ)用に設定するには内部カラーの尖っている方をバルブ側に向け、 ゴムパッキンの穴の大きい方をバルブ側に向けてキャップを取り付けます。
英式バルブ(ウッズバルブ)用に設定するには内部カラーの尖っている方をバルブ側に向け、 ゴムパッキンの穴の大きい方をバルブ側に向けてキャップを取り付けた後に洗濯ばさみ形状の英式アダプターを取り付けてレバーを立てます。
シングルヘッドの米式バルブの設定でポンプ口金のキャップが締まらない場合
米式バルブの設定でポンプ口金のキャップが締まらない場合は内部のカラーが逆を向いているか、 キャップを締める時にレバーが立ったままになっている可能性が高いです。
スマートヘッドの設定方法
スマートヘッドやオートバルブと呼ばれるポンプ口金は米式と仏式バルブの場合、設定の必要はありません。 米式バルブの場合は口金の中間までしか入らず、仏式になると口金の奥までバルブが差し込める仕組みになっています。
英式バルブ(ウッズバルブ)用に設定するには洗濯ばさみ形状の英式アダプターを取り付けてレバーを立てます。
ツインヘッドの設定方法
ツインヘッドのポンプ口金は米式と仏式バルブの場合、設定の必要はありません。 内径5mm径の小さい穴が仏式で内径7mmの大きい穴が米式です。
英式バルブ(ウッズバルブ)用に設定するには大きい穴(米式用に)洗濯ばさみ形状の英式アダプターを取り付けてレバーを立てます。
仏式バルブに空気を入れる方法
バルブキャップを外してバルブ先端の金具が上端に来るまで緩め、先端の金具を指先で1~2回プッシュします。
※先端をプッシュするのは、内部で固着している可能性があるからです。
ポンプ口金をバルブに真っすぐ差込み、ポンプのレバーを立て規定圧の空気を入れます。
※ポンプのレバーを立てる事で内部のパッキンが締まり、空気が脇から漏れなくなります。
空気注入後はポンプのレバーを倒してバルブから真っすぐ引き抜き、 バルブ先端の金具が下端に来るまで締め、バルブキャップを取り付けます。
米式バルブに空気を入れる方法
バルブキャップを外します
ポンプ口金をバルブに真っすぐ差込み、ポンプのレバーを立て規定圧の空気を入れます。
※ポンプのレバーを立てる事で内部のパッキンが締まり、空気が脇から漏れなくなります。
空気注入後はポンプのレバーを倒してバルブから真っすぐ引き抜き、バルブキャップを取り付けます。
英式バルブに空気を入れる方法
バルブキャップを外します
洗濯バサミ形状のアダプターでバルブ先端を挟むようにし規定圧の空気を入れます
空気を入れたあとはバルブからポンプ口金を外し、バルブキャップを取り付けます
プッシュツイストで空気を入れる方法
ポンプ口金をバルブに真っすぐ差込み、口金先端をバルブにねじ込んで、規定圧の空気を入れます。
口金先端を上に持ち上げてバルブから真っすぐ引き抜き、 バルブ先端の金具が下端に来るまで締め、バルブキャップを取り付けます。