自転車用リムテープの交換方法とリムテープの必要性
自転車のリム側でチューブがパンクしてしまった場合はリムテープを交換する事になりますが、 リムテープの役割や、リムとリムテープの関係性、リムテープの種類による交換方法を解説します。
目次
自転車のリムテープとは
自転車のリムにはシングルウォールリムとダブルウォールリム言う2種類があり、リム内側の問題で起こるパンクを防止するために取り付ける部品がリムテープです。
綿、ポリエステル、ナイロン、ゴムなどの材質で出来ています。
シングルウォールリムとリムテープの関係
作る工程が簡単で、安価に作製できるため、ママチャリや、低価格帯のスポーツ自転車などに良く使用されているシングルウォールリムですが、 リムテープがずれたり切れたりした場合、ニップルとチューブが接触してパンクしてしまいます。
※チューブにはニップルに接触した痕が残ります
ママチャリなどは空気圧が低いので、工具を使用する事無く取り付けが簡単にできるゴム製のリムテープが使われる事が多いのですが、破れやすいので、 両面テープでシッカリ貼り付けるタイプの物や、高圧対応のリムテープに交換する事で今後同様のパンクを減らす事が出来ます。
また、シングルウォールリムのホイールで、自転車屋が手で組んだもの(手組み)ではなく、工場で機械で組み立てられたホイール(機械組み)は、ニップルにバリがある事が多いですし、 スポークが折れて交換した際、適切ではない長さのスポークを取り付けてしまった場合はスポークがニップルから飛び出てしまいます。
この飛び出したスポークや、ニップルのバリがリムテープを突き破ってパンクしてしまうケースがありますから、リムテープを取り付ける前に必ずヤスリなどで削ってください。
ダブルウォールリムとリムテープの関係
作る工程が大変なので、値段の高いダブルウォールリムは、中高価格帯のスポーツ自転車などに使用されています。
オンロード用の自転車は値段の張る物ほど空気圧は高くなりますから、ダブルウォールリム+高圧対応リムテープと言う組み合わせが殆どですが、 ダブルウォールリムでリムテープの強度よりも空気圧が高くなった時や、長期の使用でリムの内側までリムテープとチューブが入ってしまい、そこでリムテープが切れるとパンクしてしまいます。
※チューブはリムの内側に入り込んだ分、ぷっくりと痕が付いていると思います
ダブルウォールリムでゴムのリムテープが使用されている事は最近殆どありませんが、ゴムのリムテープが使用されている場合は、当然高圧対応のリムテープへ交換が必須ですし、 タイヤとチューブを外した時にリムテープを確認して、リムテープのスポーク穴部分が少し凹んでいるようでしたら交換した方が良いと思います。
※パンク修理、タイヤ、チューブの交換を自分でしようと思っているなら、二度手間にならないように自分の自転車の車輪に合うリムテープを用意しておくのは基本中の基本ですよ。
コットンリムテープ、ナイロンリムテープの取り付け方法
チューブ入りタイヤの場合
コットンリムテープ(綿のリムテープ)やナイロンリムテープはテープの裏側がシールになっていますからリムに貼り付けて行くだけですが、 バルブ穴が開いていない場合は一か所折り曲げてハサミで丸くなるようにカットしてから貼り付けてゆきます。
ニップルが見えてしまったりしまわないように綺麗に貼り付けます。
そして、低圧時にチューブがずれてリムテープが剥がれてしまわないように最後の部分は少し重ねて取り付けるのが良いと思います。
チューブレスレディ(TLR)の場合
チューブレスレディの場合は、バルブ穴の部分をはじめにカットはせず、 バルブ穴の部分が二重に重なるようにリムテープを貼ります。
※この方が空気が漏れにくくなります。
千枚通しでバブル穴の中央部分に穴を開けて、チューブレス用のバルブを通します
すき間ができないようにチューブレス用のバルブをしっかりリム内側に押し出してナットを取り付けます。
ポリエステルリムテープの取り付け方法
リムテープはリムの内側に取り付ける部品ですから、当然リムの外径よりも小さくできています。
ゴムのリムテープは伸びるので問題ありませんが、ナイロンやポリエステルのリムテープはゴムのようには伸びませんから 道具を使用せずに手で引っ張りながら取り付けるのはかなり大変です。
頑張ってリムテープをリムの内側に収める事は出来たとしても、リムテープがよれてしまったり、リムの中央へ綺麗に嵌める事ができなかったりします。
そこで、太さ6mmくらいのドライバーか六角レンチと、太さ3mmくらいのマイナスドライバー等を用意して頂きます。
まず、リムテープの穴とリムのバルブ穴を合わせてドライバーを差し込み、リムとリムテープの間にマイナスドライバーを差し込みます。
リムの淵をなぞるようにマイナスドライバーを一周させます。
ドライバーを抜くのですが、おそらくリムのバルブ穴とリムテープの穴が少しずれてしまうと思います。
マイナスドライバーを動かして両方の穴があった所でマイナスドライバーを引き抜いて作業終了です。